写真を撮るときのアドバイス

昼間はシャッター優先モード。
暗くなってきたら絞り優先、ISO感度もオートに

これは私の場合の撮り方ですが、日中の撮影はISO感度は最低程度(私のカメラだとISO 100)に設定し、 シャッター優先モードで撮影しています。
シャッター優先モードにしておくと、絞りの値は適正露出になるようにカメラ側が調整してくれます。
シャッター速度はジェット機で1/800秒~1/1000秒
後述しますが、プロペラ機の場合で1/80秒~1/125秒程度で撮ることがほとんどです。

夕方以降暗くなってくると、しだいにシャッタースピード優先モードでは露出アンダー(不足)になってきます。
そういう場合は、絞り優先モードにして絞り値を開放(一番小さな値)にセット。
シャッタースピードはカメラ任せで撮っています。

そうこうしていると、絞り開放でも段々厳しい条件に突入してきます。
そうなると、今度はISO感度をオートにして、暗さに対抗します。

シャッター速度と絞り値は、互いに相関関係にあります。
シャッター速度を上げれば絞り値は小さく、 逆に絞り値を上げれば、シャッター速度は遅く。

わかりやすく書けば、適正露出になるための
シャッター速度x絞り値
の答えは、常に一定だということです。  

1/焦点距離が手ブレの目安

これは、カメラ雑誌などにもよく書かれていると思います。
35mm換算値でのレンズ焦点距離 分の1より長いシャッタースピード(露光時間)になると、手ブレが発生しやすくなるという目安です。
例えば、カメラとレンズの組み合わせで焦点距離が400mmの場合、 1/400秒が手ブレが発生しやすくなる境目です。
これを下回る、1/320秒、1/200秒といったシャッター速度の場合は、手ブレしないように気合を入れて撮るか、 絞り、ISO感度を変更して余裕のある数字に変更する必要があります。

もちろんこれはあくまで目安であり、 練習すればこの目安より悪い条件でも手ブレせず撮ることもできますし、 カメラの持ち方が悪かったりすると、この条件より良くても手ブレする場合もあります。
また、一部のカメラやレンズには"手ブレ補正機能"が搭載されているものもあり、 それらはより悪い条件でも手ブレを発生しにくくしてくれるものもあります。

カメラのストラップは必ず使おう

写真を撮っている方を観察してみると、

・ストラップをきちんと首にかけている
・腕(手)に巻きつけている
・首にも腕にもかけていない

の3パターンに分かれます。
この3パターンの中でダメなのは、 首にも腕にもストラップをかけてない人です。

最近はストラップの種類も増え、オシャレアイテム的に感じられるかもしれませんが、 あくまで、撮影時や持ち運び時に不意の落下からカメラを守るためのものと考えてください。
他の人にぶつかった拍子に… 汗で手が滑って… なんてことは起こり得ることです。

そういう意味では首にかけるのが一番安全ですが、 望遠レンズをつけてると重たくって…という場合には、せめて腕に巻きつけるようにしましょう。
落下防止が目的なので、手を離しても止まるような巻き付け方で。
ソファやクッションの上の低い位置で、本当に止まるかどうか、一度試してみると良いでしょう。
カメラの正しい持ち方

こうやって手に巻き付けて持っておけば…

カメラの正しい持ち方

万が一手を離してしまっても、途中で止まります

ピントは目に合わせる

人物写真や動物写真の場合、ピントの基本は目(それも手前の目)が定石とされます。
そのほかにも車の場合だと、ヘッドライトにピントを合わせるのが定石だと思います。
自動車は、そのシルエットから動物(犬や猛禽類など)にたとえられることがありますが、その時に"目"に相当するのがヘッドライトと位置づけられます。

では、飛行機の目は?
飛行機の場合、目というよりは顔。 低きの顔はやはりコックピット部分。
正面方向から見る場合、コックピットの風防(ガラス)付近にピントを合わせましょう。
側面からの場合は、各エアラインのロゴ。
人は、文字やロゴに目が向きやすい性質があります。
そこでピントが甘いと、ピントがズレてるって思われてしまいがちです。
"JAPAN AIR LINES"のように長い場合は、先頭の方の文字や、"JAPAN"や"NIPPON"などのような単語に合わせてみましょう。

とはいえ、よほど暗くて絞り開放で撮っているならともかく、晴天時ならある程度絞りも絞り込まれ、被写界深度も高い状態です。
また、飛行機写真はピント位置も無限遠付近のことが多く、実質殆ど気にする必要は無いと思います。
晴天の日中なら胴体付近にピントがきていればさほど問題ないでしょう。
曇りの日や夕方、夜間など暗くなり被写界深度を浅くして撮らなければならないときは、上記のことを心がけてみてください。


最初のうちに撮影ポイントを巡ってみよう

…と書いておきながら、私もなかなか出来てない部分があるのですが。
撮影ポイントガイドなどに載っている撮影ポイントは、早いうちに一通り巡ってみましょう。
出来ることなら、季節、時間を変えて何度か。季節によって太陽の角度も沈む時間もぜんぜん違うものです。
そうして、様々な撮影ポイントを知っていると、ある時ピンッ!ときて思わぬシーンに出くわせることもあるものです。
天気の悪い日など家で不貞腐れているくらいなら、いっそのこと割り切って"偵察の日"にあてるのもありだと思います。

太陽の位置を意識しよう

写真を撮るときは 基本的に、順光(太陽を背にする)で撮ります(敢えて逆光でとる場合もありますが)。
いうまでもなく、 太陽の位置は時間とともに変化します。
空港では、普通複数個所の撮影ポイントがありますが、時間帯によって順光、逆光になる時間帯があります。
お気に入りの撮影ポイントがあったとしても、時間帯によってそこは、ベストな撮影ポジションとは呼べない時もあるのです。

松山空港B747ジャンボ逆光

シルエットもそれはそれで良いですが…

朝焼け夕焼けは逆光方向

朝焼け、夕焼けのオレンジ色の空を撮りたいと思ったら、太陽に向かう方角になります。
反対側の空は色づきません。

京都東寺の五重塔ライトアップ
京都東寺の五重塔朝焼け

飛行機の写真ではないですが(京都の東寺です)
撮影地点は同じです(同じ方向です)。
左が日の入り時のもの。右が日の出時のものです。

レアな条件の場合こそ、難易度の高い場所から!

例えば、大阪国際空港(伊丹)は優先滑走路方式が採用されていて、よほど強い南向きの風が吹かない限り、その運行のほとんどがRW32方向に限られます。
それだけでもレアケースなのですが、南風の吹く状況ということは季節は暖かい時期にほぼ限られ、その季節の空というのは"澄み切った"というのとは程遠い、靄がかかったような空になることが結構多いのです。
この2つが重なるのは、”何年かに一度”というくらいレアなケースだったりします。

そんなシチュエーションであれば、普段でも撮れるような写真を撮っていては勿体ない!
そういう時ほど難易度の高い写真、アングルから攻めておきましょう。
中には、この先二度と見られないかもしれないようなシチュエーションもあるでしょうから。


同じチャンスは二度とない

飛行機写真を撮っているとき、最高の雲と飛行機がベストタイミングで絡んだ!
と思っても、その時に撮っていなければ次は無いと思ってください。
飛行機は鉄道と違って、たとえ同じ機種でも一機一機通る場所が違います。
微々たる差のときもありますし、何でやねんっていうくらい大きく違う場合もあります。
また、5分もあれば雲の形も大きく変わります。
羽田のようにトラフィックの多い空港でさえ、これは痛感します
"いい感じ"になりそうだと思ったら、迷わずシャッターを切るようにしましょう。
フィルムと違って、データは削除できますから。


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